【米国債を考える②】米国の財政赤字と利払い問題はどこまで危険なのか

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第1部では、米財務省による長期国債Buybackとは何かについて整理しました。

今回、米財務省は10~30年国債の買い戻しを拡大し、発表後には米10年・30年国債利回りが一時的に低下しました。

しかし、今回のニュースで個人的に気になったのは、Buybackそのものではありません。

なぜ、今の米国は長期国債市場を支える必要があるのか?

という点です。

振り返ると、2025年5月にはムーディーズが米国の信用格付けをAaaからAa1へ引き下げました。

そして2026年には、米政府債務が40兆ドルを突破。米30年国債利回りは一時5.3%台まで上昇しました。

2025年の格下げ、2026年の長期金利上昇、そして今回のTreasury Buyback。

一見すると別々のニュースですが、その背景には、米国の財政赤字・政府債務・利払い負担という共通した問題があります。

今回は、「米国債の買い手がいなくなった」という話を一度冷静に整理したうえで、米国財政は現在どの程度悪化しているのか。そして長期的にどの水準まで進むと警戒すべきなのかを考えていきます。


米国債の買い手は本当にいなくなっているのか?

まず、よく聞く「米国債の買い手がいなくなった」という表現についてです。

これは少し極端だと思います。

米国債には現在も、銀行、保険会社、年金基金、海外政府、中央銀行、ヘッジファンド、個人投資家など、世界中に買い手が存在しています。米国債市場そのものが機能しなくなっているわけではありません。

以前の記事でも、この問題について「買い手が完全に消えたわけではない」という点を整理しました。

関連記事:

『探偵パンダの相場推理ノート』#07

また、以前作成した「2028年危機」の記事でも、米国債については、「買い手がいない」のではなく、「信認は維持されている一方で、需給が以前より繊細になっている」と整理しています。

ドラッケンミラーの警告と2028年危機——個人投資家はどう備えるべきか

では、何が変わったのでしょうか。

「以前と同じ低い利回りでは、長期国債を買いたくない投資家が増えている」と考える方が近いと思っています。

例えば、30年間お金を貸すのに利回り3%しか得られないのであれば、インフレや財政リスクを考えて「割に合わない」と判断する投資家もいます。

一方で5%を超えてくれば、「その利回りなら買ってもいい」という投資家が増えます。

つまり、買い手がゼロになったのではなく、買い手が要求する利回りが高くなっているということです。

2026年8月には米30年国債利回りが一時5.337%まで上昇し、2007年以来の高水準となりました。


ムーディーズの格下げと今回の長期金利上昇はつながっているのか?

私は、一定の関連性があると考えています。

もちろん、ムーディーズが格下げしたから今回30年金利が5.3%になったという単純な因果関係ではありません。

しかし、ムーディーズが2025年に問題視した内容と、現在の国債市場が警戒している内容はかなり共通しています。

ムーディーズは2025年5月、米国の信用格付けをAaa → Aa1へ1段階引き下げました。

これによって、S&P、Fitch、Moody’sの主要3社すべてで、米国は最高格付けを失うことになりました。

以前、この格下げについてはこちらの記事でも詳しく取り上げています。

『探偵パンダの相場推理ノート』#09|米国債格下げと長期金利上昇

ムーディーズが問題視していたのは、「米国がすぐにデフォルトする」という話ではありません。

大きな問題は、財政赤字、政府債務、そして利払い負担の増加でした。

2025年3月の段階でムーディーズは、米国の債務/GDP比が2035年に約130%へ上昇し、政府歳入に占める利払いの割合も2021年の9%から2035年には約30%まで上昇すると予測していました。

そして5月の実際の格下げでも、歴代政権と議会が、大規模な財政赤字と利払い費増加の流れを反転させる政策で合意できていないことが理由として挙げられています。

つまり、米国のDebt Affordability=債務を無理なく支払い続ける能力が徐々に悪化していることが問題です。

30年国債を購入する投資家は、今後30年間の財政赤字、政府債務、インフレ、国債発行量、ドルの価値、将来の金利などを考えます。

その不確実性が高くなるほど、

「30年間貸すのであれば、もう少し高い金利が欲しい」

となります。

したがって、今回の長期金利上昇はムーディーズ格下げと直接一本で結ばれるものではありませんが、格下げ時に警告されていた問題が現在も解消されず、国債市場の価格形成に影響し続けていると見る方が自然だと思います。


現在の米国の財政赤字と利払いはいくらなのか?

では、現在の数字を確認してみます。

CBO、米議会予算局の2026年予測では、2026年度の米国財政赤字は約1.9兆ドル。GDP比では5.8%です。

過去50年間の平均はGDP比約3.8%なので、現在の米国は景気後退や戦争直後のような特殊な時期でなくても、歴史的に見てかなり大きな赤字を出していることになります。

さらにCBOは、2036年には財政赤字が約3.1兆ドル、GDP比6.7%まで拡大すると予測しています。

つまり、現在のベースラインでは今後10年間に財政赤字が自然に縮小していく姿にはなっていません。

そして特に重要なのが、利払い費です。

CBOによると、2026年の純利払い費は1兆ドル超、GDP比3.3%。これが2036年には約2.1兆ドルGDP比4.6%まで増える見通しです。

過去50年間の平均は約2.1%なので、すでに歴史的平均を大きく上回っています。

しかも2036年には、純利払い費が連邦政府の裁量的支出全体とほぼ同じ規模まで膨らむとされています。

つまり、今後の米国財政を圧迫する大きな要因の一つが、新しい政策ではなく、過去の借金に対する利息になっていくということです。


米国財政はどこまで悪化すると危険なのか?

利払いがいくらまで増えたら、米国は危険なのか?

結論として、「○兆ドルを超えたら危機」という明確なラインはありません。

米国のGDPや税収も成長するため、絶対額だけを見ても判断できないからです。

重要なのは、経済規模や政府収入に対する比率です。

今後特に確認したいのは、財政赤字/GDP、純利払い/GDP、利払い/政府歳入、政府債務/GDPの4つです。

① 財政赤字 / GDP

2026年は約5.8%、2036年には約6.7%。過去50年間の平均は約3.8%です。

GDP比5~6%という大きな財政赤字が、景気の悪い時だけでなく平時にも長期間続く状態は注意する必要があります。

しかもCBOによれば、2026~2036年は毎年5.6%以上の赤字が続く見通しで、これは歴史的にもかなり異例です。

② 純利払い / GDP

2026年は約3.3%、2036年には4.6%。過去50年間の平均は約2.1%です。

4~5%へ近づけば、政府が教育、インフラ、防衛、研究開発などに使える財政余力を、利払いが大きく奪うことになります。

③ 利払い / 政府歳入

ムーディーズが特に重視したのが、この数字です。

2021年には政府歳入の約9%だった利払い負担が、2035年には約30%まで上昇すると予測しています。

30%ということは、政府が100ドル集めても、そのうち約30ドルが過去の借金の利息に消える状態です。

30%を超えた瞬間に危機になるわけではありませんが、財政政策の自由度はかなり小さくなります。

④ 政府債務 / GDP

2026年の公的保有債務はGDP比101%

CBOはこれが2036年に120%、2056年には175%まで上昇する可能性を示しています。

つまり問題は、「40兆ドル」という数字そのものよりも、政府債務が経済成長より速いペースで増え続けていることです。


「経済成長すれば解決する」という方程式も難しくなっている

ここまでの数字を見ると、単純に、

米国経済が成長すれば、財政問題も自然に改善する

という方程式は、以前ほど簡単には成立しなくなっているように思います。

もちろん、経済成長は非常に重要です。

GDPが拡大すれば税収も増え、Debt/GDP比を下げやすくなります。

しかし問題は、経済の成長速度より政府債務や利払い費の増加速度の方が速ければ、財政状況は改善しないということです。

例えば名目GDPが4%成長しても、政府債務が6%、7%と増え続ければ、Debt/GDP比は改善しません。

さらに高金利が続けば、満期を迎える国債を借り換えるたびに平均調達金利が上昇し、経済が成長しても利払い費がそれ以上のスピードで増える可能性があります。

CBO自身も、現在の財政軌道について「持続可能ではない」と表現しています。

ここで興味深いのが、イーロン・マスクの考え方です。

マスク氏はAIやロボティクスによる大規模な生産性向上によって経済成長を劇的に加速させることが、米国の債務問題を吸収するために重要だという趣旨の主張をしています。

要するに、普通の経済成長ではなく、AI・ロボティクスによる過去に例のないレベルの生産性革命が必要になるのではないか、という考え方です。

これはかなり極端な主張ではありますが、考え方としては非常に興味深いと思います。

米国が財政問題を改善する方法は、大きく分ければ、

歳出を削る、税収を増やす、インフレによって実質債務を薄める、あるいは経済そのものを大きく成長させる

ということになります。

このうち政治的に最も痛みが少ないのが、経済成長です。

だからこそ、AIが本当に過去の産業革命を超えるような生産性向上を実現するのかという問題は、単なるテクノロジー株の話ではなく、米国財政そのものにも関係してくるテーマだと思っています。


財政赤字と利払いが「悪循環」になる可能性

ここまでを見ると、本当に注意すべき構造が見えてきます。

財政赤字 → 国債発行 → 国債供給増加 → 投資家が高い利回りを要求 → 長期金利上昇 → 政府の利払い増加 → 財政赤字拡大 → さらに国債発行

という循環です。

債務が大きくても、金利が低ければ利払い負担は抑えられます。

しかし現在のように30年金利が5%を超える環境で大量の国債を発行し続けると、新しく発行する国債だけでなく、満期を迎えた国債を借り換えるたびに政府の平均金利が徐々に上昇します。

つまり金利上昇の影響は、一気に来るのではなく、時間をかけて財政へ浸透していくということです。

だからこそ今回の問題は、明日や来月に米国が危機になるという話ではありません。

むしろ、5年、10年という時間軸で考える問題だと思っています。


Buybackは280億ドル程度。それでも今回の政策が重要な理由

ここで、今回のTreasury Buybackに戻ります。

米財務省は8月19日、10~20年、20~30年の長期ゾーンについて、Buybackの1回あたり上限を20億ドルから最低40億ドルへ倍増すると発表しました。

期間は9月9日から11月4日までです。

予定表から長期ゾーンの今後のBuybackを合計すると、約280億ドル規模になります。

一方、米国債市場全体の規模は約32.2兆ドルです。Reutersも今回の40億ドル規模のBuybackについて、市場全体との比較では小さいと指摘しています。

仮に280億ドルを32.2兆ドルと比較すると、

約0.09%

です。

0.1%にも満たない規模です。

つまり今回のBuybackだけで、米国債市場全体の需給を根本的に変えることは難しいでしょう。

そのため私は、今回の政策で重要なのは、買い戻す金額そのものではなく、財務省が示した方向性だと考えています。

30年金利が5.3%台まで上昇したタイミングで、財務省が予定外にBuyback拡大を発表した。

市場から見ると、

「長期金利が大きく上昇した場合、財務省も何らかの手段を使って市場を支える可能性がある」

というメッセージになります。

もちろん、財務省は公式にはあくまで流動性支援が目的だと説明しています。長期ゾーンで市場参加者から質の高い売却オファーが継続的に集まっていることを、増額理由として挙げています。

したがって、「財務省が長期金利を直接コントロールし始めた」と断定するのは行き過ぎです。

ただ、これまでより介入姿勢が強まったと市場が受け取る可能性は十分あります。


TGA約1兆ドル——今後Buybackをさらに拡大する余力はある

もう一つ重要なのが、Treasury General Account、いわゆるTGAです。

TGAは簡単に言えば、米財務省がFRBに保有している政府の銀行口座です。

8月5日の米財務省の見通しでは、9月末のTGA残高を約9500億ドル、10月後半には一時1.05兆ドル±500億ドルまで増える可能性があるとしています。

さらに8月24日時点で、ベッセント財務長官はTGAが約9400億ドルあると説明し、Buyback資金をTGAから出すことも可能だとしています。

つまり、280億ドル規模のBuybackに対して、TGAは約1兆ドルあります。

単純比較すれば、BuybackはTGAの数%程度です。

そのため、少なくとも資金面だけを見れば、今後Buybackをもう少し拡大する余地はあります。

ただし、TGAはBuyback専用の資金ではありません。

政府の日々の支払い、国債償還、社会保障など様々な用途があります。

そのため、TGAに1兆ドルあるからといって何千億ドルでも自由に国債を買い戻せるわけではありません。

Buybackをさらに大規模化してTGAを減らせば、最終的には新たな国債発行などによって現金を補充する必要があります。

結局ここでも、借金を消しているのではなく、債務構成や資金繰りを変えているという問題に戻ります。


最新のドラッケンミラーは今回のBuybackをかなり厳しく批判

そして、この点についてかなり強い警告を出したのが、スタンレー・ドラッケンミラーです。

2026年8月24日のWall Street Journalへの寄稿で、ドラッケンミラーは今回の長期債Buyback拡大を批判しました。

彼は、30年国債利回りが約20年ぶりの高水準へ上昇した直後に財務省がBuybackを倍増したため、市場がこれを単なる流動性支援ではなく、価格操作・価格管理に近いものとして受け取るのは当然だという趣旨の見方を示しています。

そしてドラッケンミラーが警戒しているのは、今回の40億ドルそのものではありません。

一度政府が、

「長期金利が上がったらBuybackで抑える」

という方向へ進めば、40億ドルでは足りず、次は100億ドル、さらにその先へと介入規模が拡大する可能性があります。

つまり、今回のBuybackの規模が小さいから問題ではないのではなく、

小さいからこそ、「最初の一歩なのではないか」という部分を見ている

とも考えられます。

ドラッケンミラーは、長期金利を人為的に下げようとするよりも、なぜ長期金利が上がっているのかという根本原因、つまり基礎的財政赤字そのものを改善すべきだと主張しています。

これは、今回の記事で考えてきた内容と非常に近いと思います。

  • 財政赤字が大きい
  • 国債発行が増える
  • 投資家が高い利回りを要求する
  • その結果として長期金利が上昇する

そこで長期金利だけをBuybackで押さえても、根本原因は残ったままです。


Buybackは「利払いの先送り」でもあるのか?

今回のBuybackによって、米国の財政赤字が改善したわけではありません。

政府債務が根本的に減ったわけでもありません。

例えば、米財務省が30年債を40億ドル買い戻し、その資金を将来的に40億ドルのT-Bill発行で補った場合、

30年債 −40億ドル

T-Bill +40億ドル

となります。

政府債務全体としてはほとんど変わりません。

変わるのは、借金の期間です。

そのため私は今回のBuybackについて、**「ある意味では問題の先送りでもあるのではないか」**と感じています。

例えば30年国債金利が5%を超えている時に30年債を大量に発行すれば、米政府は高い金利を長期間固定することになります。

一方、短期国債を使えば、将来金利が低下した時により低い金利で借り換えられる可能性があります。

これは合理的な戦略でもあります。

しかし、将来も金利が下がらなかったらどうでしょうか。

短期国債は数か月から数年ごとに何度も借り換える必要があります。

そのたびに高い金利で借り換えることになります。

つまり、

利払い問題そのものを消しているわけではなく、金利リスクを未来へ送っている

とも考えられます。

なお、ベッセント財務長官は8月24日時点では、Buyback拡大後も通常の長期国債入札スケジュールは維持するとしています。

したがって、現時点で「長期債発行をやめて短期債へ全面的に移行した」という状態ではありません。

ここは分けて考える必要があります。


ダリオ、ドラッケンミラー、マスクに共通するもの

一見すると、レイ・ダリオ、スタンレー・ドラッケンミラー、イーロン・マスクはかなり異なる立場の人物です。

しかし今回の財政問題については、共通している部分があります。

それは、

今までと同じやり方を続けても、米国の債務問題は自然には解決しない

という認識です。

ダリオが長年警告しているのは、Debt Supply-Demand Problem、つまり国債の供給と需要です。

政府が赤字を出し、国債供給が増え続ければ、その国債を誰かが買わなければなりません。

需要が追いつかなければ、より高い利回りが必要になり、それが政府の利払いをさらに増やします。

ドラッケンミラーは、長期金利という市場からの警告をBuybackで押さえ込むのではなく、財政赤字という根本原因を修正すべきだと考えています。

そしてマスクは、財政改革だけでなく、AI・ロボティクスによる爆発的な生産性向上によって経済そのものを大きくする必要があるという立場です。

方法論は違います。

しかし、

今の財政軌道をそのまま続ければ問題は大きくなる

という点では共通しています。


まとめ——今回の280億ドルより「次に何をするのか」を見たい

ここまで書いてきましたが、私は「米国がすぐ財政破綻する」とは考えていません。

米国には世界最大級の経済、ドルという基軸通貨、巨大な金融市場、強力な企業群、高い技術力があります。

だからこそ、政府債務が40兆ドルあるから明日危機になる、という単純な話ではありません。

しかし長期的な方向を見ると、気になる数字が並んでいます。

2026年の財政赤字は約1.9兆ドル、GDP比5.8%

純利払いは1兆ドル超、GDP比3.3%

公的保有債務はGDP比101%

そして2036年には、財政赤字3.1兆ドル、GDP比6.7%、純利払い2.1兆ドル、GDP比4.6%、公的保有債務は**GDP比120%**と予測されています。

つまり現在の予測では、普通に経済が成長していけば自然に財政問題が解決する姿にはなっていません。

かなり強い経済成長を実現するか、財政赤字を減らすか、あるいはその両方が必要になります。

そして今回のTreasury Buyback。

約280億ドルという規模だけを見れば、約32兆ドルの米国債市場に対して0.1%にも満たない金額です。

そのため私は、今回のBuybackそのものが市場の構造を変えるとは考えていません。

むしろ重要なのは、

「長期金利が大きく上昇した場合、米財務省も市場に働きかける可能性がある」

という方向性が示されたことです。

今は40億ドル。

しかし次に長期金利が5.5%、6%と上昇した場合、財務省はどうするのか。

Buybackをさらに増やすのか。

長期債の発行量を調整するのか。

TGAを使うのか。

それともFRBとの役割分担が変わっていくのか。

私は、今回の280億ドルより、その次の一手の方が重要だと考えています。

ドラッケンミラーが警戒しているのも、まさにそこではないでしょうか。

今回のBuybackは、国債市場の流動性を改善し、一時的に時間を作ることはできます。

しかし、財政赤字、政府債務、利払い費という根本問題を解決する政策ではありません。

だからこそ私は今回のニュースを、単なる「長期金利が下がった」というニュースではなく、米国が今後、膨らみ続ける債務と長期金利にどう向き合っていくのか、その方向性を確認する最初の重要なサインとして見ています。

そして、今回もう一つ興味深かったのがBuyback発表後の市場の反応です。

長期金利が一時低下した一方、ドルは売られ、GoldやBitcoinには買いが入りました。市場では、財政赤字や将来的な通貨価値への懸念を背景とした「debasement trade」と見る動きもありました。

これは単純に「金利が下がったから」だけなのでしょうか。

それとも市場が、米国の財政、国債、そしてドルそのものの価値について、少しずつ見方を変え始めているのでしょうか。

第3部では、米10年・30年国債利回り、ドル指数、Gold、Bitcoin、S&P500などのチャートを実際に確認しながら、今回の米国債問題を具体的な投資行動へどう落とし込むのかについて考えていきます。

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