私たちは日々「お金」を使って生きています。しかし、そのお金とは一体何を意味するのでしょうか。
金(GOLD)は何千年も前から人類にとっての「真のお金」とされてきましたが、今や私たちの通貨はその裏付けを失っています。
通貨の信頼が揺らぐ現代、なぜ再び金に注目が集まっているのか。
そして、投資家として「金」とどう向き合うべきなのか改めて考えます。
“Money is gold, and nothing else.”
J. P. Morgan
JPモルガンが残したこの言葉は、「金(Gold)=貨幣(Money)」という原理的な定義を明確にしています。
つまり、紙幣や銀行信用(Credit)はあくまで代替物であり、「本当のお金」ではないという考え方です。
お金とは何か──「信用」と「裏付け」の構造

通貨には大きく2つの形があります。
- ハードマネー(Hard Money)
金など実物資産に裏付けられた通貨。政府が「一定比率で金と交換できます」と保証するもの。 - 法定通貨(Fiat Money)
政府が「これがお金である」と宣言しただけの通貨。金との交換保証はありません。
現在のすべての主要通貨は後者であり、「信用によってのみ価値が成立している」存在です。
中央銀行が通貨供給を増やし続ける限り、通貨価値の希薄化=インフレは避けられません。
金本位制に戻らない限り、この構造的運命は続くと考えられます。
金本位制の崩壊とその教訓
歴史的に、金本位制の限界は明確です。
金の裏付けを維持したまま経済成長を続けることは難しく、最終的に政府は次の選択を迫られました。
- a) 金の裏付けを守り、不況・デフォルトへ
- b) 金との交換を放棄し、通貨を大量発行してインフレへ
1933年(米国の金保有没収)と1971年(ニクソンショック)は、まさにその分岐点でした。
以後、世界の通貨はすべて金に裏付けを持たない法定通貨となっています。
なぜ中央銀行はインフレを望むのか
適度なインフレは、経済を「動かし続ける装置」です。
人々が「将来より今買うほうが得だ」と感じることで、消費と投資が循環します。
逆にデフレでは、モノの価値が下がるため人は消費を先送りし、経済が停滞します。
つまり、インフレとは「資本主義」の要であり、通貨価値の減少を代償に成長を維持する仕組みなのです。
GOLDと紙幣の決定的な違い
金の最大の特徴は、誰の信用にも依存しない自己完結型資産であることです。
- 国家・企業・銀行の破綻リスクから独立
- サイバー攻撃や差し押さえの影響を受けにくい
- 物理的に自分で保管できる
だからこそ危機のたびに金は「最後の価値の避難先」として買われてきました。
なぜ今、金に注目が集まっているのか

今日、金が再び脚光を浴びる理由は次の通りです。
- BRICS諸国によるドル資産の削減と金買い
- 米国債の信用低下(財政赤字・金利負担の増大)
- 各国中央銀行の金準備拡大(特に中国・ロシア)
- 地政学リスクの高まり(ウクライナ、中東、台湾有事など)
金の上昇は「世界の不安」の裏返しであり、通貨への信認低下を象徴しています。
投資家たちの「金」に対するポジション

Warren Buffett
“It has no utility… Anyone watching from Mars would be scratching their head.”
(金は何の生産性もない。火星人なら首をかしげるだろう。)
バフェットは金を「富を生まない資産」と評しました。
しかしこれは株式との比較における話であり、恐怖に対する保険としての価値を否定しているわけではありません。
Ray Dalio
レイ・ダリオは金を「信用リスク・通貨価値の下落・債務膨張」に対するマクロヘッジ資産と位置づけています。
彼は「爆発的なリターンを求めるものではなく、ポートフォリオの一部(10〜15%)として保有すべき非連動資産」と述べています。
Howard Marks
ハワード・マークスは、金に懐疑的な立場を取ります。
金は「キャッシュフローを生まないため、本質的価値(Value)を評価できない」とし、価格に依存する投機対象に近いと指摘。
彼のバリュー投資哲学からすれば、金は分析困難な資産です。
Cathie Wood
キャシー・ウッドは金を「保守的なヘッジ資産」としつつ、
成長投資の観点ではBitcoinを“デジタル・ゴールドとして評価しています。
つまり、金よりもブロックチェーン技術の方が将来的な価値創出力が高いという立場です。
Stanley Druckenmiller
ドルーケンミラーは金を「通貨の一形態」とみなします。
「信用・通貨の不安が大きい時代には金を持つべき」という考えで、
防衛的ポートフォリオの一部として金を重視しています。
投資としての「金」の立ち位置

金は金利も配当も生まないため、長期的なリターンでは株式や債券に劣ります。
しかし「紙のお金」が信用を失うとき、金は唯一の信頼できる尺度となります。
過去の経験から、資産全体の5〜15%程度を金に配分するのが現実的なバランスです。
金融危機・戦争・制裁・通貨下落といった「非常時」にこそ、金は真価を発揮します。

まとめ
金が上がるとき、それは世界が不安定であることの裏返しです。
だからこそ、金を「投機の対象」ではなく、「リスクの警鐘」として捉えることが重要です。
金はあなたを豊かにする手段ではなく、豊かさを守る盾です。
通貨の信頼が揺らぐ時代において、「お金とは何か」を再考することこそが、
金投資の本質なのかもしれません。
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