連載:『インデックス投資は勝者のゲーム』を読み解く
本連載では、ジョン・C・ボーグル氏の名著『インデックス投資は勝者のゲーム』を
章ごとにわかりやすく解説しつつ、筆者・探偵パンダの投資方針にどう活かすかを考察していきます。
「投資はできるだけ低コストで行うべき」
多くの人がこの原則には納得しています。
しかし、“見えないコスト”である税金まで意識している人は、案外少ないのではないでしょうか?
第8章のテーマはまさにそこ。税金という名の“複利の敵”にどう立ち向かうか、深掘りしていきます。
書籍の解説:税金を制する者が、資産運用を制す

税金は立派な「投資コスト」
ボーグル氏は「税金もまたコストである」と明言します。
売買で得た譲渡益や、分配金・配当などには必ず税金がかかり、
それが複利効果を目減りさせるというのです。
たとえば頻繁に売買を行えば、そのたびに20.315%の課税が発生。
これでは複利が働く前に“果実”が削り取られてしまいます。
長期保有こそ最大の節税術
税金というコストを抑える最も簡単な方法は、売らないこと=長期保有。
評価益への課税は売却時にしか発生しないため、長く持ち続けることで“課税繰り延べ”が可能になります。
また、配当や分配金の多いファンドよりも、無分配型・再投資型インデックスファンドの方が税効率に優れています。
NISAやiDeCoなど非課税制度の活用
ボーグル氏は米国のIRA制度などを例に、税制優遇制度をフル活用する重要性を説いています。
日本でいえば新NISAやiDeCoがそれにあたります。
制度を活用することで、運用益や配当にかかる税金が非課税になり、
20%以上の無駄を取り戻すことが可能になります。
探偵パンダの実践:売らない投資が最大の節税に!

私も「税金はコストである」という考え方を強く意識しています。
具体的には以下の3点を重視しています。
- 新NISA枠をフル活用し、S&P500や全世界株式に積立投資。
- 基本は売却しない。必要な調整もできる限りNISA枠内で行い、税コストを極小化。
- リバランスは入金で調整。売買による課税を避けるため、余剰資金での微調整を基本としています。
iDeCoにはまだ加入していませんが、今後の税制やライフプランによっては活用も検討しています。
とにかく「複利の敵=税金」と心得て、“先延ばしで味方に変える”というスタンスです。
まとめ:税金という“見えない敵”を制せ!
- 税金も確実にリターンを削る“コスト”である
- 長期保有と非課税制度の活用が節税の王道
- 商品選びは「税効率」まで含めて判断しよう
目に見える手数料よりも、じわじわ効いてくるのが税金。
「税引き後リターン」で投資を設計することが、インデックス投資成功の鍵となります。
次回予告
次回の第9章では「良き時代はもはや続かない」について深掘りします。
※当ブログの内容は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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