【保存版】国家破綻にどう備える?レイ・ダリオに学ぶ個人投資家の資産防衛術

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それは“いつかの未来”ではないかもしれない

「米国が破綻するわけがない」「日本は大丈夫だろう」

そんなふうに思っていませんか?

世界的投資家レイ・ダリオ氏は、著書や講演で「国家が破綻に至るプロセスは、何度も歴史の中で繰り返されている」と語ります。そして今、アメリカがその典型的な“末期段階”にあると警告しているのです。

この記事では、レイ・ダリオ氏のブログ記事などを参考に国家破綻のメカニズムと米国・日本の財政状況を分析し、個人投資家がどう対処すべきかを具体的に解説します。

第1章:国家が破綻する5つの段階

※本図はレイ・ダリオ氏がLinkedInに掲載した「How Countries Go Broke: The Overall Big Cycle」(2025年3月26日)より引用しています。
出典:Ray Dalio – How Countries Go Broke: The Overall Big Cycle(LinkedIn)

レイ・ダリオ氏の「ビッグサイクル理論」では、国家は以下のようなステップで破綻に向かうとされています。

1. 国家が破綻するメカニズムとは?

レイ・ダリオ氏の「ビッグサイクル理論」では、国家は以下のようなステップで破綻に向かうとされています。

▍フェーズ1:債務の肥大と金利上昇

政府の支出が収入を大きく上回り、債務が加速度的に増えると、金利の上昇と市場の不安が連鎖的に進行します。米国では金利負担だけで1兆ドル近く、歳入の20%にも達しています。

▍フェーズ2:通貨の価値が揺らぐ

需要不足を埋めるために中央銀行が“お札を刷る”。それがインフレを引き起こし、貨幣の信用が崩れます。貸し手の利回りは減り、経済全体が悪循環に突入。

▍フェーズ3:「死のスパイラル」へ

政府と中央銀行が協調して借金を重ね、増刷された貨幣がさらなるインフレを生む。ここで起きるのが、ダリオ氏のいう「自己強化型スパイラル」=破綻直前の症状です。


2. 財政破綻を加速させる5つの“大きな力”

分類内容
①経済のサイクル債務・信用・貨幣のバランス崩壊
②国内秩序の崩壊貧富の差・価値観対立・政治分断
③国際秩序の混乱米中・米EUなどの対立、軍事緊張
④自然災害の増加パンデミック・洪水・干ばつなど
⑤技術革新の激変AIなどによる産業・雇用の変化

ダリオ氏は、現在のアメリカは「ステージ5(秩序崩壊と対立の激化)」にあると指摘。

このままでは「ステージ6(内戦や革命)」へ進むリスクがあると警告します。

「国家破綻は、いきなり通貨が紙くずになるわけではありません。実は“ゆっくり進行する病気”みたいなもので、借金が膨れ上がって → 金利が上がって → インフレが止まらなくなって…って流れで進んでいく。ダリオ氏はこれを“死のスパイラル”って呼んでいます!」

第2章:ダリオ氏が見る米国とトランプ政権の評価

▍関税政策は“歳入”にはなるが、経済には毒?

トランプ前大統領の政策で特徴的なのが「関税強化」です。CBO(米議会予算局)の試算では、全輸入に10%の関税を課すことでGDPの0.6%分の歳入が得られるとされます。

しかしダリオ氏はこのような政策に対し、以下のような見解を述べています。

  • インフレ的影響(輸入国=米国)とデフレ的影響(輸出国)が混在し、結果として世界全体のスタグフレーションにつながる
  • 保護主義によって経済の効率が下がり、国際的な協調も崩れる
  • 関税収入は一時的であり、根本的な赤字問題を解決する手段にはならない

さらに、減税政策との矛盾も指摘。減税を継続すれば財政赤字はさらに拡大し、「3%ルール(GDP比赤字3%以下)」では到底足りず、4%超の削減が必要になると述べています

「トランプ大統領の関税政策は“戦略的な交渉カード”です。一歩で経済全体で見るとマイナス面も多い。関税で物価が上がるとインフレが進むし、海外との摩擦も激化しやすい。ダリオ氏は“そんな目立つ政策より、もっと根本的な財政改革に注目すべき”って言っています。」

第3章:個人投資家にできる3つの具体的対処法

対処① 債券リスクを減らし、“崩れにくい国”に分散

アンダーウェイト推奨国米国・日本・EU・中国
オーバーウェイト推奨国シンガポール、ノルウェー、サウジアラビア

財政赤字が深刻で、中央銀行が国債を買い支えている国(=市場で買い手がつかない)は、長期的には債券価値の値崩れが起きる。
日本の債券は2013年以降、米ドル建て資産に比べ45%損失、金に対しては60%の損失が発生していまる(実質ベース)。

対処② 「オールウェザー・ポートフォリオ」を組む

ダリオ氏が提唱する代表的な戦略が「オールウェザー・ポートフォリオ」。あらゆる経済環境(好況・不況・インフレ・デフレ)に対応できる設計です。

※ 日本人投資家が参考にする場合は、日本国債、株式の比率を下げ、金・インフレ対応資産・外貨建て資産を多めにする調整が必要です。

対処③ 金とビットコインの保有を増やす

ダリオ氏は「金を10~15%保有することで、リスクを大幅に減らし、ポートフォリオ全体の効率が上がる」と主張。また、ビットコインについても懐疑的な立場から一転し、次のように評価しています。

「私たち個人投資家にできることは、実はたくさんあります。“債券の持ちすぎに注意”、“いろんな国に分散、“インフレに強い資産も準備”などなど。」

第4章:ビットコインは“現代のゴールド”か?

▍ダリオ氏の評価:ビットコインは「デジタルハードマネー」

  • 発行上限あり(2,100万BTC)=インフレ耐性あり
  • 非中央集権・高い流動性・国境を超える移転性
  • サイバー攻撃・政府規制などの懸念は残るが、資産分散先として注目

「80%損失しても生活に影響しない範囲」での保有が推奨されており、具体的にはポートフォリオの2〜3%程度とされています。

「ビットコインってなんだか怪しいって思っている人多いのではないでしょうか。まだ懐疑的な意見も多いことは事実です。しかしダリオ氏も“少しなら持つべき”と発言しています。“発行枚数が決まっててインフレに強い”ってのがポイントですね。ただ、価格の動きは荒いから、無理せず、2〜3%程度の保有でOKっていうのが現実的なアドバイス!

まとめ

  • 債務の膨張、インフレ、政治的混乱は、もはや遠い国の話ではありません。
  • ダリオ氏の理論に学び、分散・備え・柔軟な対応力がカギとなります。
  • 最も重要なのは「未来は予測できない」という前提のもと、破綻にも耐えうる仕組みを築いておくことです。

「結局のところ、“国家の未来”は誰にも読めません。でも、“自分の資産は守れる準備をしておく”それが一番大切ではないでしょうか。大事なのは、“今のうちにどう備えるか”。通貨も国も完璧じゃない。だからこそ、柔軟に、分散して、未来に備えるこの考え方が大切なんだと思います。」

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