連載:『インデックス投資は勝者のゲーム』を読み解く
本連載では、ジョン・C・ボーグル氏の名著『インデックス投資は勝者のゲーム』を
章ごとにわかりやすく解説しつつ、筆者・探偵パンダの投資方針にどう活かすかを考察していきます。
書籍解説:伝説の投資家たちも認めた“平均”の力

本章では、ウォーレン・バフェットの師として有名なベンジャミン・グレアムがもし現代にインデックスファンドが存在していたら、どのように評価しただろうかという仮説に基づき、ボーグル氏がインデックス投資の妥当性を再確認していきます。
グレアムは著書『賢明なる投資家』で「防衛的投資家」は市場平均を目指すことが最適だと述べました。当時はインデックスファンドがなかったため実践は難しかったですが、現代ではその手段が誰でも手に入ります。つまり今こそ、グレアムの理想が誰でも実現できる時代だと言えるのです。
バフェット自身も「90%をS&P500連動ファンドに、10%を国債に」という遺産運用方針を公表しており、まさにグレアムの教えを現代に体現した例といえるでしょう。
探偵パンダの実践:王道インデックス×防衛的スタンス

私は、投資において常に「守り」を意識しています。
インデックス投資を軸とし、S&P500や全世界株式といった広く分散されたファンドをコアに据えています。
ただし、時折少額の個別株やテーマ型商品(例:FANG+)にも投資しています。
これはまさにグレアムの提唱する「防衛的投資家」の考え方と一致しており、コア資産で安定性を確保しつつ、リスクの範囲内で攻めのサテライト運用を取り入れています。
FANG+はスマートベータやテーマ型ETFに分類される面がありますが、筆者はこれを資産全体のサブ的存在にとどめており、決してコアには据えていません。
この姿勢も、「余計な手数料や期待に振り回されるな」というグレアムの教えを実践しているつもりです。
初心者へのアドバイス:グレアムに学ぶ、守りのインデックス投資
- グレアムとバフェットの教えを味方に
凡人が市場平均に従うことは「妥協」ではなく「賢明な選択」です。偉人たちの言葉を支えに、安心してインデックス運用を続けましょう。 - コアはインデックス、遊びはごく一部で
サテライトで個別株やテーマ投資を取り入れてもいいですが、資産の大部分は市場平均に連動する低コストファンドで守りましょう。 - 金融機関のセールスに注意
「あなたにぴったりの新商品」は、本当にあなたのためでしょうか? それよりも、自分の中にある原則(低コスト、長期、分散)を守ることが大切です。 - 短期より長期、複雑よりシンプル
グレアムもボーグルも、時間と市場の力を信じてシンプルな戦略を選ぶよう説いています。日々のノイズではなく、10年後の資産の姿をイメージしましょう。
まとめ
「市場平均で満足せよ」——それはグレアムの哲学であり、ボーグルの理念でもあり、私たち個人投資家にとっての最強の防衛策です。
新しい投資商品が次々と現れる現代において、グレアムのシンプルで実直な教えは、ますます輝きを増しているのかもしれません。
※当ブログの内容は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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