連載:『インデックス投資は勝者のゲーム』を読み解く
この連載では、ジョン・C・ボーグル著『インデックス投資は勝者のゲーム』を
章ごとに読み解き、私の投資スタイルにどう活かすかを解説します。
第3章のテーマは「市場全体を買う」戦略の合理性です。
「成長株を当てて大儲けしたい」——
誰もが一度は考えるこの誘惑。
しかし、株式市場の現実はそれほど甘くありません。
第3章では、そんな投資家心理の落とし穴を避けるための
“市場全体を買う”という戦略の重要性が語られます。
書籍の解説:シンプルこそ最強の戦略

干し草の山=市場全体に投資せよ
ボーグル氏は、個別株の“輝く針”を見つけるのではなく、
“干し草の山ごと買う”ことを勧めます。
具体的には、市場全体のインデックスファンドに投資すること。
過去には355本のアクティブファンドのうち、
長期的に市場平均を上回ったのはわずか9本というデータもあり、
多くのプロですら市場に勝てないことがわかります。
長期保有の力
インデックス投資で得られるリターンは、
市場全体の成長に依存します。
株式市場は短期的に上下しますが、長期的には企業の利益成長と配当がリターンの本質であり、
時間とともに複利効果が働きます。
感情を排した戦略
インデックスファンドへの投資は「買って持つだけ」。
投資家の感情やタイミング判断のミスを排除し、機械的に市場に乗ることができます。
勝者のゲーム”に勝つには、ゲームに長く居続けることが鍵です。
探偵パンダの実践:パンダ流インデックス投資の工夫
私は、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を「ベンチマーク」として参考にはしますが、個人的には推奨はしていません。その理由は、米国比率が非常に高く、それならS&P500一本で良いのではないかと考えるためです。
むしろ、米国に偏りすぎることなく他国へもしっかり分散させたいという方針から、私は国ごとに投資信託を分けて投資しています。これは手間はかかりますが、自分なりに比率を調整したいという目的には非常に適しています。
まとめると、インデックス投資には次の3つのスタイルがあります:
・手間をかけたくない → オールカントリー(全世界株式)
・米国成長を信じる → S&P500一本
・自分で国別に比率を管理したい → 国別インデックスファンド(私はこちら)
年1回のリバランスも、感情を排して淡々と実施し、ポートフォリオのバランスを維持しています。
まとめ:市場全体を買い、じっと持ち続けよう
- 「針探し」は難しい。ならば“干し草の山”ごと買おう。
- アクティブ運用の多くは市場に勝てない。
- 長期・分散・低コストこそが、投資の勝者を生む。
市場に長くとどまり、感情に流されず、シンプルに「市場を買ってホールドする」
——それが探偵パンダ流の基本戦略です。
次回予告
次回は、第4章と第5章を統合し「インデックス投資家が直面する“投資成果と投資家成果の差”」について深掘りします。お楽しみに!
※当ブログの内容は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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