連載:『投資で一番大切な20の教え』を深く読む
本連載では、著名投資家ハワード・マークス氏の名著 **『投資で一番大切な20の教え~賢い投資家になるための隠れた常識~』**を、 全20章にわたって解説・実践していく企画です。
各章の要点をわかりやすくまとめるだけでなく、 私の投資スタイルにどう活かしていくかも一緒に考えていきます。
リスクとは「不確実性」そのもの
投資におけるリスクという言葉を聞くと、
多くの人は「価格の上下動=ボラティリティ」を思い浮かべるかもしれません。
しかし、ハワード・マークス氏はそれを「本質的ではない」と言います。
本当のリスクとは「取り返しのつかない損失」。 つまり、お金を失うことこそがリスク。
株価の一時的な下落よりも、 「投資対象が破綻した」「自分の耐えられるリスクを超えていた」
といった事態こそが、投資家にとっての最大のリスクなのです。
リスクは“見えない”からこそ怖い
2008年のリーマン・ショックやLTCMの破綻など、 過去の金融危機では
「想定外」のリスクが一気に表面化し、 多くの投資家が甚大な損失を被りました。
それらに共通するのは、リスクが顕在化する前には誰もそれを正しく認識していなかったということ。
市場が楽観に包まれているときこそ、 水面下ではリスクが高まっている
── マークス氏はこの”逆説”を強調しています。
探偵パンダの実践:リスク管理は“守りの要”

私自身も、 「リスクコントロール」の重要性は認識しているつもりです。
そのため、次のような工夫を取り入れています。
🔸 ポートフォリオの分散:株・金・現金などに分散し、どれかが下がっても他で補える設計。
🔸 5%ルール:急落局面で冷静に拾うためのルール(例:大幅下落時に段階的にスポット買い)。
🔸 生活防衛資金の確保:1年分の生活費は現金で確保し、市場が荒れても狼狽売りを防止。
リスクを「見抜く」「制御する」ためにできること
リスクをゼロにすることはできません。
しかし、リスクを正しく認識し、許容可能な範囲に抑えることはできます。
そのためのポイントは次の通りです。

「最悪を想定し、最高を願う」
これが、投資における現実的で堅実な姿勢です。
まとめ:リスクと向き合う覚悟を持とう
リスクを避けるのではなく、理解し、備えること。
それが長期投資家にとっての大切です。
どんなに優れた戦略を持っていても、 一度の大損で退場してしまっては意味がありません。
守りを固めることで、 私たちは次のチャンスを“迎えに行く”ことができるのです。
次回予告
次回は【連載⑤】として、「市場サイクルを読む力」について取り上げます。
市場には“波”があります。 上昇・下降のサイクルをどう認識し、どう活かすべきか?
マークス氏の市場観とともに、投資に活かすヒントを考えていきましょう!
※当ブログの内容は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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