連載:『投資で一番大切な20の教え ~賢い投資家になるための隠れた常識~』を深く読む
本連載では、著名投資家ハワード・マークス氏の名著
『投資で一番大切な20の教え』を章ごとにわかりやすく解説しながら、
私の投資スタイルに沿って実践的な行動指針へ落とし込んでいます。
地に足のついた「実践投資読本」を目指しています。
株価が大きく下がった時、
「もっと下がるかも…」と怖くて動けない。
逆に株価が上がって話題になっていると、
「乗り遅れたくない!」と焦って買ってしまう。
そんな行動、誰しも心当たりがあるのではないでしょうか?
書籍11章では、群衆と逆を行く勇気=逆張り投資の真髄を学びます。
でも、ただ逆らえばいいわけではありません。
ハワード・マークス氏が語る“逆張りの本当の意味”とは?
書籍の解説:「逆張り」の本質と難しさ
● 大多数と同じ行動では、平均的な成果しか得られない
投資で高い成果を得たいなら、
「他人と違う行動」が必須条件になります。
他人と同じ考え・行動 → 平均的なリターン
他人と異なる考え・行動 → 平均以上のリターンの可能性
しかしその「違い」が、正しい方向に違っていなければ意味がないのです。
群衆心理の“極端な傾き”こそ逆張りの好機
ハワード・マークス氏は指摘しています:
「誰もが危険すぎて手を出せないと言っている時こそ、実は最高のチャンスである場合が多い」
- 市場が過度に悲観しているとき:割安で買えるチャンス
- 市場が過度に楽観しているとき:売却または静観のタイミング
極端な状態はやがて反転します。
だからこそ、「群衆が行き過ぎた方向にいる時」は逆方向を考える価値があります
逆張りは“タイミング投資”ではない
「安いときに買う」と言っても、それが底値かどうかはわかりません。
マークス氏はこのようなことも指摘しています:
「落ちてくるナイフが床に刺さったあとでは、
最高の買い場はもう残っていない。」
つまり、“安全確認してから買う”では遅いのです。
恐怖が最大化している時に動けるか?
そこに逆張りの本当の価値があるのです。
探偵パンダの実践:ルールで逆張りを仕組み化する

🐼 初心者の方へ:「逆張り=逆走」ではない
逆張りと聞くと、
- 無理に周りと逆を行く
- 勝ち目のない博打を打つ
というイメージを持つかもしれませんが、
本質は「市場が行き過ぎた時に冷静な判断をすること」です。
感情と逆を行く
→ 結果として“群衆と逆”になる
という順番です。
投資に感情は不要な存在なのかもしれません。
逆張りの実践ステップ
① “極端”を見つけるために指標を活用
- Fear & Greed Index:極度の恐怖で買い、極度の強欲で慎重に
- VIX指数:ボラティリティが急上昇=市場がパニック状態
- ニュースやSNSの雰囲気:悲鳴が多い=底打ちに近い兆し
※ただし指標だけに注目してはいけません。参考程度にとどめてください。
② 事前にシナリオを用意しておく
暴落時は冷静な判断が難しいため、
あらかじめ“買い増しの条件”を決めておくことも重要です。
例:〇〇が△△%下落したら資金を追加投資する。
まとめ
- 群衆と同じ行動では、平均的な結果しか得られない
- 逆張りとは「人と逆を行くこと」ではなく、「感情と逆を行くこと」
- 成功の鍵は、冷静な分析と“仕組み化された行動”にある
大衆が怖がるとき、あなたは勇気を持って動けますか?
※当ブログの内容は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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