広告

今村昌弘『剣崎比留子シリーズ』書評(ネタバレなし)

※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています

書評

「超常現象×本格ミステリ」って、アリ?ナシ?
「ゾンビが出るのに本格ミステリ?」
「超能力者がいるのに推理できるの?」

最初にこのシリーズを読んだとき、こんな疑問を抱いた人も多いはず。

でも実際に読んでみると… 「めちゃくちゃ面白い!!」 ってなるんですよ。

超常現象があるのに、論理的な推理が成り立つ。 これが今村昌弘さんの『剣崎比留子シリーズ』の最大の魅力です。

今回は、その斬新なミステリシリーズをネタバレなしで紹介します!

剣崎シリーズとは? 超常現象×本格ミステリの融合

「推理しなければ生き残れない」探偵の物語

本シリーズの最大の特徴は、「生き残るために推理する探偵」
普通の探偵は「事件の謎を解きたい」「真相を知りたい」という知的好奇心や正義感で動きますが、剣崎比留子は違います。

「推理しなければ、私たちは死ぬ。

そんな極限状態での推理劇が、読者を強く引き込んでいきます。

🔹シリーズの基本設定

  • 王道ミステリの要素(密室殺人・クローズドサークル古典的トリック
  • SF・ホラー的要素(ゾンビ・予知・超人)
  • そして… 死と隣り合わせの推理

「本格ミステリは好きだけど、ちょっと新しい味がほしい!」という人にぴったりの作品です。

主要登場人物

  • 剣崎 比留子(けんざき ひるこ):神紅大学文学部2年生。横浜の名家出身で、抜群の推理力を持つ名探偵。だが「災厄を招く体質」を持ち、自身も事件の渦中に巻き込まれることが多い。
  • 葉村 譲(はむら ゆずる):神紅大学ミステリ愛好会のメンバーで、剣崎の助手的存在。推理小説オタクで、剣崎に理想の名探偵像を求めるが、現実とのギャップに苦悩する。
  • 明智 恭介(あけち きょうすけ):神紅大学ミステリ愛好会の会長で自称「名探偵」。事件に積極的に関与するが、その推理はしばしば的外れ。

第1作『屍人荘の殺人』—— ゾンビ×密室殺人の衝撃作

あらすじ

葉村譲は、明智恭介や剣崎比留子と共に映画研究部の夏合宿に参加し、山奥のペンション「紫湛荘」に滞在する。しかし初日の夜、予想外の事態が発生し、彼らは建物内に閉じ込められてしまう。

そんな中、密室殺人が発生し、さらなる連続殺人が幕を開ける。

葉村と剣崎は、「殺人犯」と「ゾンビ」、二重の脅威に晒されながら、事件の真相を追う。

物語の終盤では、超常現象の研究機関「班目機関」の存在が浮かび上がる

書評・評価

goodpoint

  • 斬新な設定:クローズドサークルのトリガーとしてゾンビを登場させた点が新鮮
  • 緊張感のある展開:殺人犯とゾンビ、二重の恐怖に追い詰められるスリル
  • 論理的な謎解き:ゾンビという非現実要素がありながらも、密室トリックは論理的に構築されている

badpoint

  • ホラー要素の薄さ:ゾンビがホラーというより舞台装置にとどまり、恐怖感は控えめ
  • キャラクター描写の浅さ:心理描写がやや少なく、感情移入しづらい

第2作『魔眼の匣の殺人』—— 予知能力×クローズドサークル

あらすじ

葉村と剣崎は、予言者として恐れられる老女サキミの住む施設「魔眼の匣」を訪れる。

サキミは「あと二日で四人が死ぬ」と予言。

外界と繋がる橋が落ち、一行は孤立する。やがて予言通りに犠牲者が出る。

葉村らと共に同行していた一人の女子高生も「予知能力を持つ」と告白し、事態は混迷を極める。

葉村と剣崎は、「予言が本物なのか」、「予言を利用した犯罪なのか」を探りながら、生き残りをかけて推理を進める。

書評・評価

goodpoint

  • 予知とミステリの融合:超常現象を巧みに制約し、ミステリ要素を際立たせている
  • 巧妙な伏線回収:終盤で明かされる真相の鮮やかさが高評価
  • 剣崎と葉村の関係性の深化:互いの価値観の違いがより明確に

badpoint

  • 物語の複雑さ:設定がやや難解で、理解しづらい部分がある
  • 動機の不明瞭さ:犯人の動機や背景がやや薄く、納得感に欠ける

第3作『兇人邸の殺人』—— 巨人×閉鎖空間

あらすじ

葉村と剣崎は、地方の遊園地内にある異様な建物「兇人邸」を訪れる。

しかし、そこで待ち受けていたのは「巨人」と「殺人犯」

閉鎖された空間で次々と事件が発生し、剣崎は孤立。葉村は、限られた情報をもとに推理を進めていく。

物語が進むにつれ、過去の班目機関の研究が関与していることが明らかになっていく。

書評・評価

goodpoint

  • 緊張感のある展開:殺人犯+巨人という二重の脅威がスリルを生む
  • 巧妙な伏線とミスリード:過去の回想シーンが効果的に組み込まれている

badpoint

  • ミステリ要素の物足りなさ:巨人の存在により、純粋な推理ものとしては弱く感じる
  • キャラクター描写の浅さ:心理描写がもう少し深ければ、感情移入しやすかった

シリーズ全体の魅力と今後の展開予想

本シリーズの大きな魅力は、「超常現象×本格ミステリ」という独自のスタイル。SF要素を活かしつつも、トリックや推理は古典的なミステリの枠組みに沿っている点が、読者の知的好奇心をくすぐります。

第3作目では公安警察が登場し、第1作の登場人物・重元が再登場。次回作では班目機関の過去を追う展開が予想され、新たな超常現象がテーマとなる可能性も。「心霊現象」「透視能力」などが絡む展開も考えられ、今後の展開が楽しみです!

コメント